「付喪堂骨董店3―“不思議”取り扱います」
……心の準備はできていたのに。って、別に準備なんてしていないわ。仰向けに寝ていたのはいつもどおりのことだし、確かに歯磨きの回数と時間がいつもの倍くらいだったけれど、それはただの虫歯対策よ。
リップだってただの乾燥対策。最近ちょっと乾燥気味だったから。
あらすじ
『アンティーク』といっても年代物の骨董品や、古美術品ではない。ここでは幸運を呼ぶ石、未来の姿が映る鏡のような不思議な力が宿った器物を指す。『付喪堂骨董店〜FAKE〜』はそんな『アンティーク』の"偽物"を扱う骨董品店。今日も店内にはオーナーと店員の3人だけでお客さんの姿は見当たりません。けど、『アンティーク』絡みの不思議な話だけはちょくちょく舞い込んできます。さて今回の品物は―
やわらかくなった?
お話の顛末とか、咲の態度とか色々と。今までが『アンティーク』に手を出して自滅、という展開が多かったのでそう感じるのかも。3巻は露骨なBADエンドは無く、切ないお話が主流。シリアス分は減ってラヴ度↑な傾向。『ヴィジョン』絡みのシリアス本筋成分と、咲かわいいよ!成分を兼ね備えた今作がどちらの方向に向かうのか気になる所であったが、咲重視できちゃったか。
咲が可愛いのは確定的に明らかではあるし、お話が面白ければどちらでも構わないのだけどね。暗いお話もそれはそれで。
『箱』
猫に萌ゆる咲ktkr
お話は別に破綻してないんだけど、猫探しという目的と『アンティーク』の絡みが少ないのが不満。本筋が2本あってリンクはしているのだけど1本に纏まりきれてない感じ?
『人形』
完全に別の世界のお話となってるなーと思ったら、元ネタは別のお話として考えられていたようです(あとがきより)。
正体明かしが二転三転していくのと、結末はいい感じ。伏線も概ね張られているのだけど、『螺子』と対になるべき『糸』の描写が唐突に過ぎたか。ここはもっと力を入れるべきと思った。
『夢』
ありがちな道具に、結果だけ見るとありがちな結末。オチも流石にわかりやすいのですが、今回のお話の中では最も良かった。
結局何も解決はしてなかったりするけど、それを踏まえて刻也と咲に関連付けるのはなかなか。
『眠り姫』
恒例の4話目。
咲は勿論可愛いが、刻也の書き損じたメモ。あれは恥ずかしいw
1話2話は微妙かなーと思ったものの後半で巻き返した感じ。ラヴ度↑はいい傾向ですねぇ。
今回本筋の進行はほとんど無いものと思ったが、刻也×咲の進行具合が本筋だったりするのかしら。だとすると今までのシリアスっぷりから推測するに次巻辺り深刻な事態があったりするのでは…((((;゚Д゚)))ガクガクガクブルブルブル
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付喪堂骨董店 3―“不思議”取り扱います (3) (電撃文庫 お 9-6) 御堂 彰彦 メディアワークス 2007-10 |