アバター

TLやら各所で話題になってたし、せっかくの正月に何もしないというのもアレだったので無料券の期限が迫っていることもありレイトショーでキャメロン監督の最新作『アバター』を観てきました。
本当は3Dで見たい所だったんですが、3Dで見れる劇場は最寄でも車で40分…!しかも雪で路面状況がヤバイ…!、ということで無難に最も近いワーナー・マイカルで鑑賞。無料券使用するためネット予約不可。この時期だといい席取れないかなーと思ってたら、まさかの席の場所選び放題。劇場内ガラガラ。レイトショーだったのはあるけど、正月のこの最も混みそうな時期にこれは…どうなんだろうか。


あらすじ

時は22世紀。
ジェイク・サリーは、戦争で負傷して下半身不随になった元海兵隊員。彼は衛星パンドラでの作戦アバター・プロジェクトの参加者に選ばれる。このプロジェクトに参加して無事に地球に戻れば、高額の報酬とともに足も治してもらえるというものだった。ジェイクはパンドラへ向かうことを決意する。それは恐ろしげな動物や植物が共存する深いジャングルに覆われた未開の星であった。
パンドラでは人間そっくりの種族、ナヴィが生息していた。3メートルの身長、尻尾ときらめく青い皮膚をしたナヴィは、原始的ながらも自然と調和した暮らしを送っていた。ナヴィがテリトリーとするパンドラの森の奥には希少鉱物が埋蔵しており、それを求める人間との間で小競り合いが発生していた。
ジェイクは、この侵略に加担する一員として起用されていた。人間はパンドラの大気を呼吸できないため、人間とナヴィを組み合わせた肉体、アバターが遺伝子操作で作り出された。ナヴィそっくりに作られたアバターの体は、ドライバーとなる人間の意識と連結させることで人間がコントロールし、現実の世界でナヴィとして実際に生活することができるのである。
パンドラのジャングル深く、スパイとして送り込まれた彼は、ナヴィの女性ネイティリと出会う。ジェイクは彼女のもとでナヴィとして生活しながら、それと共存することの尊さを学んでゆく。時が経過するうちにジェイクは種族の垣根を越えてナヴィに溶け込んでいく。
そして、ジェイクがもたらした情報を元に決行される大規模な採掘計画がついに始まる。ジェイクは採掘活動を進める地球の軍隊とナヴィの間で板挟みとなり、パンドラの運命を決める一大決戦で、どちらの味方につくか、決断を迫られることになる―


溢るる75点臭…!

75点という点数が相応しい作品。決してつまらないわけではないし、3時間近い長時間なのにダレずに見れる。が、内容に関しては名作!とか超面白いよ!とかは断じて言えないように感じた。
映像に関しては、かなり頑張ってた。最初っから3Dを意識して作った映画だけあって、3D映えしそうな舞台や場面が目白押し。起伏のある風景とか、中に浮かぶオブジェクトの多さとかその辺り。まぁ、自分が観てきたのは通常のスクリーンだがな!最初は、もっとリアルなCGが他にもある昨今、アバターの中途半端な見た目とかどうなの?とも思ったが、あの異質感がパンドラの妙に自己主張の激しい植物や動物群と相まって単純にリアルなのとはまた微妙に違う方向で(ゲームの中に入ったみたいな?)パンドラという舞台を劇場内で(観客を巻き込んで)表現するのに一役買ってると思うようになった。
問題はストーリーの方。起承転結はしっかりしてるし、登場人物達の選択にも一応は納得できる。が、「これはひどい」という程でもないのだけど「これはうすい」とは言いたくなった。物語全体の進み方については特に文句は無い、が、そこに至るまでの逡巡やら葛藤やらそういうのを(ポーズだけは一応見せるけど)バッサリ切り捨てているのがいただけない。あの運動能力だし、リアルだと歩けないジェイクさんが最終的にナヴィ側につくのはいいのだが、あまりにあっさりとナヴィ側についてしまってないか。どちらがリアルでどちらが夢か、とかシャーマニズム的な文明と現代文明の優劣とか突っ込めばもっと深みのある展開になったと思うのだが。それ以外にもネイティリさん混乱してたとはいえ変わり身hysgとか、部族の皆もジェイクを裏切り者扱いしてたのにそんな理由でリーダーと認めちゃうの…とか、戦闘シーン一切無しでやられる空の王者(笑)とか突っ込みを待っているかのように隙がボロボロあった。
衛星パンドラTheムービー。独自路線でかつ物量作戦の素晴らしい映像と、物語の流れを重視して色々端折ったお話が組み合わさった結果がこれだよ!つまらないわけではない、だがお話は心には残らない。ただ物語の冒頭から、色々な場面においてパンドラという舞台(ナヴィの存在含む)は非常に印象的に描かれていて記憶に残る物にはなっている。ほんと、見れるなら3Dで見るべき映画だったぜ…3Dなら+10点くらいするかも!

B002QVBX7Uアバター
ジェイムズ・ホーナー サントラ
ワーナーミュージック・ジャパン 2009-12-23

B002QUYQU2アバター THE GAME
ユービーアイ ソフト 2010-01-07