エンジェルウォーズ

300やウォッチメンザック・スナイダー監督の最新作。しかも今をときめくスフィアが吹き替えを担当!監督とスフィア両方のファンである私がこれを見ないわけにはいかない、ということで封切り翌日に観てきました。
封切り翌日の土曜、しかも一部からの注目度はかなり高いとのことで予約無しだと不安だったのですがチケット購入の段階で埋まってる席は6席程おいィ?…まぁ最終的には10数席埋まってましたがそれでも…


あらすじ

義父に妹を殺した罪をなすりつけられたベイビードールは、精神病院に入れられ、暗い現実から逃避するために鮮烈な想像の世界を作り出す。義父の陰謀により5日後に実行される予定の彼女のロボトミー手術。だが彼女は、生きて帰るという意思を捨てることなく、自由を求めて戦うことを決心する。ベイビードールを筆頭に、辛口な性格のロケット、スマートなブロンディー、恐ろしいほどに気高いアンバー、そして素っ気無い性格のスイートピーが集結。5人の女性たちは、バーチャル兵器を駆使してサムライや悪魔が襲いかかる幻想的な戦いに挑んでいく。この驚くべき想像の世界の中で謎の賢者の援助を受け、もし成功すれば彼女たちは自由を手に入れる事ができる。しかし、彼女たちは生き残るために何を犠牲にするかという決断に迫られる―


どうしてこうなった!

売春宿を舞台に5人の女性が脱出計画を建てる→脱出には5つのアイテムが必要→エロダンスで気を引いてる間にアイテムゲットだぜ→ダンスを踊ると何故かはじまる異次元美少女アクション…が大体の展開な辺り、「どうしてこうなった!」というか「どうしてこんなの作ろうとした!」と言いたくなる気持ちはわからんでもない。私も最初にEDまで観たときは一瞬そう思った。が、監督の目指していた物が現代版で「マシンガンを持った『不思議の国のアリス』」ということならこれは正しくスナイダー監督の映画。不思議の国がゲーム的闘争の世界に、夢の世界が幻覚や著しい妄想の産物とすれば構図的には合っているし、毎回全力で一つのテーマを愚直に表現してきたスナイダー監督らしい作品には違いない。
が、一旦決めたテーマを完全に表現できたとしても、それは面白かったかということと同義ではないのも事実。アクションシーンのやりたい放題っぷりは素敵だし、見栄えもする。ベイビードール達の脱出計画が上手く成功するのか?というかここは精神病院じゃなかったのか?等の気になる点もあり最初から最後まで興味を失わずには見れた。よくよく考えると素直な事実ではあったが、ちょっとした驚きもあった。けど最後まで観た上で「面白かった?」と聞かれると返答には困る。行動の結果が微妙にリンクしているとはいえ、ダンスと共に始まるアクションシーンがストーリーと完全に独立してるのが問題に思えた。妄想中の妄想とかそれは(物理的な魅せ場ではあっても)お話的には完全に蛇足じゃないのかなぁ。ロボトミー執行=夢からの目覚めという形式を重視してお話を進めるなら売春宿だけを舞台にしてやったほうがストーリーを語る上ではわかりやすかった気がする。(そうすればベイビードールのエロダンスも見れるしな!)
お話全体の構図を理解してどんな意図でこの作品を作ったのかきっちり考える人か、美少女のアクションシーンを純粋に楽しめる人、スフィアファン、辺りには結構お勧めかもしれないが、それ以外だと結構微妙じゃないかなーと思う。少なくともウォッチメンレベルを期待してると裏切られる、ような…


スフィア的には寿美菜子戸松遥は台詞の数的に優遇されてた感じ。人妻は主役の割に…という気がしないでもないが。残り二人はそれほど喋らなかったが、演技は個人的には良かったと思う。特に愛生ちゃんは心配してたが、全然大丈夫だったw 役的には微妙な感じだがスフィアの面々より甲斐田さんや深見さんの方が長台詞多くて印象に残ったりも。


B004KD5TQISucker Punch
Various Artists
Watertower Music 2011-03-22

B004G099HKSpring is here【限定生産盤】
スフィア
アニプレックス 2011-03-16