「魍魎の匣」
夏頃買っておいて積んでたのを正月休みに一気読み。
2作目にして1000ページ越え。
正直長い、長いんだがラストに持っていくのに全てが必要と思え削れる場所が思いつかないのが凄い(京極の薀蓄は…まぁ)。
これだけ長い物語でミステリとして全体の構成を破綻させずに猟奇・オカルトの味付けを施してかつ結末は常識の範疇(かどうかは微妙かもしれないが)で収めるバランス感覚は流石の一言。
前作は姑獲鳥の使い方が微妙な気もしたが、今回は「よくわからないあやふやなもの」としての魍魎の本筋への絡ませ方も絶妙。
映画化は…納得いくのは無理なんじゃないかなぁ。
「この世には、不思議なことなど何もないのだよ」