オーディンスフィア雑感

とりあえず公式
『究極のドット絵』とも呼称されるSSのプリンセスクラウン(以下プリクラ)。その開発スタッフである神谷盛治が2002年に起こした会社『ヴァニラウェア』の最新作…つっても2作目、グリムグリモア買ったのはいいけど結局手をつけてねぇ…。
今作は北欧神話を題材にした2D横スクロールアクションRPGということで、プリクラと同形式。あの常軌を逸したアクションパターン再びってことで弥が上にも期待が高まります。


グウェンドリンで雪山までクリアした時点での感想
■演出とかストーリー面
こちらは概ね満足
主人公が5人いて誰からプレイするか最初に選べる…そう考えていた時期が俺にもありました。
が、最初は『ワルキューレ』(グウェンドリン編)しか選べません。
プリクラでも他のキャラを操作してプレイできたのですが、とりあえず本編(主人公)クリア⇒他の人のショートシナリオ数本⇒最後に…ってな感じで本編のウェイトが7割くらいと高くサブキャラはあくまでもサブキャラ扱いでした。まさか今回も他のキャラは補足扱いではないかと一抹の不安が。イベント部分だけをフローチャート形式で見るモードを見てみるに、かなりボリュームありそうなので大丈夫か?
ストーリーは…まだ序盤なので内容はなんとも。場面ごとに『ワルキューレ』第1幕第三節とか入るのが特徴的。キャラのアクションが非常に細かいのもあって演劇チック。台詞も…なんか仰々しいかも。好き嫌いはありそうだが、個人的には好み。ここまで純粋なファンタジーは最近珍しいかもね。
グラフィックは基本的には文句無し。まぁドット絵ではないのだろうけど現時点での2D絵のゲームの最高峰と言っても過言ではない。美麗で可愛いキャラがウネウネ動く。特に主人公クラスは戦闘時だけでなくイベント専用のアクションまでいちいち細かく作ってあって素晴らしい。自分の十数倍になろうかという巨大キャラが滑らかに動くのにも感動。ただ、この場合イベントシーンはいいものの、実際の戦闘だと踏み付けやら体当たりとかブレス攻撃が多く本体がウネウネ動くようなアクションは少なかったのが残念。
音楽はFFTFF12崎元仁。重厚で基本的に質は高い。演劇調のストーリーには合っていると感じた。
ボイス。主人公だけでなく台詞あるキャラは全員(店員とかも)フルボイス。プリクラをリアルタイムでやってた時に「これで声ついてれば無敵じゃね?」とか思ってた身としては声があるだけで充分な気もしますが、川澄綾子能登麻美子沢城みゆき とか「何コレ?」レベル(いい意味で)。特に川澄。貴女はいったいどこのセ○バーさんですか?と言いたくなるデキ(キャラは結構違うんだが)。古城でのオズワルドとの掛け合いでの「わ、私は戦士です…以下略」は大変よかったよー


■ゲーム内容方面
悪くはない、が万人にお勧めは…
というかそもそもプリクラもゲーム性自体は超傑作というわけでもなかったしな。あれは正攻法で行くなら、如何にして路上のアイテムを有効利用しつつ手持ちのアイテムの出費を抑えボスの所まで辿りつくかという神経質な内容だ。敵の攻撃が詐欺臭い分、アイテムの効果も絶大。ぶっちゃけQ.ボスに勝てないよ!⇒A.無敵の薬とか持てるだけ準備しろ、だし。
そして前作の体裁を引き継いだ今作は一応レベルも存在するが、基本は横スクロールアクション。ステージ全体が円状にループしているのが特徴的。ボス戦、雑魚戦とあるもののボス戦でも雑魚は沸くし基本は1対多。敵1体にはそこまで神経を使わなくていいものの、闇雲に突撃しても体力が持たずボスまで辿りつけないようなバランスになってます。POWゲージってのを行動する度に消費し、使い切ると行動不能に。攻撃、防御をしなければ自然回復はするが、そのため俺様つぇぇぇぇぇぇぇは無理w 1回街に戻ると道中の敵が全て復活するため常に1回のラウンド(ダンジョン)を通しでクリアすることが必要(途中でセーブはできる)。経験地稼ぎは無限にできるものの、レベルが多少上がったくらいでは戦闘が楽になってるかどうか実感できないので実質戦闘に大きく影響してくるのは『アイテム』と『サイファースキル』(必殺技みたいなの)の二つ。
そして『サイファースキル』を使うには敵を倒した時と、一部のアイテムの合成によって得られる『フォゾン』を貯める必要があるというのが肝。この『フォゾン』は回復アイテムの栽培に使用する上、吸収には特定のアクションが必要、加えて時間経過で消滅と「戦闘中にそんなことやってられっか」な仕様。『フォゾン』の有効利用とそれを取得する為の立ち回り、回復アイテム等のペース配分、できるだけ1体1の状況を作り敵に囲まれないようにする等、ただ目の前の敵を相手にしてればいいんじゃなくて気を使う要素が沢山あるのが難しい所。正直疲れる。
まぁ、前作の敵の詐欺臭い攻撃を防御、回避して反撃を喰らわないタイミングでかつかつ攻撃を当てていくという後ろ向きな神経の使い方よりは前向きになってて順当に進化してるのではないだろうかとも思う。移動に超時間かかるのとロードが長かった前作の大きな不満点も解消。現時点では戦闘終了後のリザルト画面の短縮ができないのと、キャラが大きい分画面に映る範囲が狭く急な敵に対処しきれない時があったのが少々不満なくらいか。


■結局、どうなのよ
とにかく、他に類の無い独特で美麗なグラフィックで演じられる物語は一見の価値あり。
SFC時代のRPGが好きな人や、最近のFFとか嫌いな人は是非にw
ただ、あまり指先のテクニックは必要とされないが、何分リアルタイムな状況判断が求められるのでアクションが超苦手な人や、まったりRPGを期待していた人、三国無双マンセーな人にはお勧めできない。難易度下げたりアイテムを充分準備していけばなんとかなるかもしれないが…
ゲーム性から入るのは…どうなんでしょ?(せめて数人クリアしないとなんとも)
そうそう、初回特典のARTWORKSはラフ画あり、ショップ特典のテレカの大きい画像ありで大変素晴らしかったです。これは、よい物だ。


■攻略ポイント?

  • とりあえずペインキラーを使うんだ
  • 高グレードマテリアルを使ってのマジックミックスでフォゾン大量GETはかなり便利
  • HPはレベルアップ時に全快する、経験値を調節してすぐレベルアップできる状態で放置するのは地味にお得
  • 通常攻撃4発目は普通に強力(3倍撃?)なので当てていきたいんですけど、隙も多い(ぐぇ)
  • 通常攻撃1発目は歩きながら出すと少し前進しながら攻撃するので単発で止めないならそっちで(ぐぇ)

B000NI3YN4オーディンスフィア
アトラス 2007-05-17