パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド

超話題作の3作目にしてシリーズ完結作。5/25に封切りってことでレイトショーで観てきました。スパイダーマン3の時もGW真っ只中ということで結構混んでいたのですが、当日の夜はそれに輪をかけた混み具合。スパイダーマン3もやっていたし、吹き替え版も上映時間が近かったのでロビーの混雑はわかるのですが、劇場内もほぼ満員。地方の映画館のレイトショーでこれなので流石の人気が伺えます。1の頃とはえらい違いだ。思うに、1作目もそれなりにヒットしたものの1のDVDで人気が過熱した気がするね。で、人気は1⇒2⇒3とうなぎ登りと。内容はともかく。


あらすじ

東インド貿易会社のベケット卿は化物船長・デイヴィ・ジョーンズの心臓を手に入れ、彼とその船『フライング・ダッチマン』を自在に操り世界中の海賊を追い詰めていた。危機感を感じた海賊側は9人の海賊長達による対策会議を行うことを決める。だが、9人の海賊長の一人であるジャック・スパロウ船長は前作でデイヴィ・ジョーンズに死の世界へ追いやられていた。現状を打破する為にエリザベス・スワンとウィル・ターナー一行は蘇ったヘクター・バルボッサ船長の力を借りて『世界の果て』を目指そうとするが――


カリプソォォォ

オチは良いのだけど、色々とグダグダでした。あと1、2観てない人は観るな
170分(予告とか合わせると180分超え)という長い尺だが、前作デッドマンズ・チェストで張られた伏線の回収や、唐突に現れた海の女神『カリプソのお話でかなり時間を浪費している印象。実際に海賊が団結して東インド貿易会社との決戦に赴くのは全体の2/3を過ぎた辺りからで、それまでは大規模戦闘シーンが無いこともあり完結作にしては途中の展開が地味に思えた。
伏線を上手く利用して物語が盛り上がっているのなら良いのだけど回収方法が酷いのがまたマイナス。死んで『世界の果て』に送られたジャックを連れ戻す展開も「え、そんなので死人が蘇っちゃうの?」ってな具合だ。バルボッサに関しては方法の説明も何も無いのがさらに泣ける。だが、『カリプソ』は更にその上を行く。そもそも、ジャックを助けたのも『カリプソ』を解放するのに9人の海賊長が必要な為であった。デイヴィ・ジョーンズとの過去の経緯も含め、今作のストーリーに占めるウェイトはかなりの物になっている。で、待望のカリプソ解放。出てきたのは出来損ないの綾波レイカニさん……事態には変化無し。一応、カリプソの力で?大渦が出てきてデイヴィ・ジョーンズは「カリプソはこちらの味方だ!」とか言ってますけど、全く助けになってませんから!渦の中を回りながら繰り広げられるブラックパール VS フライング・ダッチマンはなかなか燃える展開。だが、せっかくの東インド貿易会社 VS 海賊連合の海戦なのに渦のせいでその2隻以外蚊帳の外ってのはどうかと。…余談だが、『カリプソ』って名前にしたのは(マイティー)スパロウ繋がりなのかね。
そして今回からメインビジュアルにも入り(一番右)9人の海賊長の一人としての活躍が期待されたチョウ・ユンファことサオ・フェンですが、何この咬ませ犬ってな扱いです。まさかあんなことになるとは…エリザベスが○○○になるには必要な展開だったのだろうけど、それにしても扱いヒドス。
全体的にはグダグダだが、最初に書いた通りオチ…結末の部分だけは良かった。何となくそんな展開になるのではないかと思ったら案の定。まぁこれしか無い気もするのだが。エリザベスが箱を預かるシーンなんかは、デイヴィ・ジョーンズの「俺のハートはお前の物だ」的発言を考えると二重の意味で感慨深い。スタッフロールはつまんないが最後に真のラストシーンがあるのでこれから観る人は見逃さずに。


あと個人的に、最後の決戦前の宣戦布告のシーンで双方の代表者3人が小島で顔を合わせる時、陸に上がれないデイヴィ・ジョーンズが桶に海水を入れてそこに突っ立ってる⇒移動不可能⇒仕方なく海賊側がインド会社側まで余分に歩いていく シーン見て吹いた。

B000ILZ3W6パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト スペシャル・エディション
ジョニー・デップ ゴア・ヴァービンスキー オーランド・ブルーム
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント 2006-12-06