アマルフィ 女神の報酬

当初はあんまり見る気も無かったのですが、某所の90点に猜疑心を抱いたり、友人が見てきて「まぁまぁ面白いよ」とか言ってたので劇場で拝見してきました。なんだかんだ言って織田裕二は好きだしな。しかしこの映画を観に行くって他の人に伝えたら「ああ、あの天海祐希の!」って…天海祐希メインなのかこれは。
公開して1週間程たっているので、人の入り具合はそれなりといった感じ。半分くらいは埋まってたかな…


あらすじ

外務省のある部署の上司の命令で、クリスマス直前のローマに、外交官として黒田は派遣された。数日後に開かれるG8外相会合でテロが行われるという情報が極秘に入ったからだった。だが、その頃のイタリア大使館はG8を前にして訪伊される外務大臣の会合スケジュールや警備計画を練る作業で慌しく、新人で仕事の割り当てが決まっていない黒田の手は完全に空いた形であった。そんな時、邦人の観光客の子供が迷子になるというちょっとした事件が起こる。大使館の上司は、まだ経験が浅い職員の手伝いとして黒田を一緒に迷子の現場に向かわせた。だが、現場を探しても迷子はどこにも見つからない。そんな中、迷子の母親の携帯に「娘は預かった」という内容の電話がかかってきて―


無難に良く出来ているとは思うんだけど

たしかに「まぁまぁ面白かった」ってのが最高に合っていると感じた内容。90点は無いかなぁ。
一応原作付の映画ではあるのですが、脚本は完全に映画専用に新規で作られたらしく、時間配分や、全体的なお話の流れ方は手堅く纏まっていた印象。大きい風呂敷を広げ過ぎて無理やり畳んだ感とか、無駄に一つの場面に時間かけ過ぎたりとか無いのは良かったと思う。中盤のイタリアを転々と大移動する場面はちょっと中ダレした気もするが、新事実が次々と明らかになっていく後半以降は流石に魅せる場面も多く眠気が一気に覚めた。織田裕二は相変わらず、主人公役が憎たらしい程上手くて…2時間枠のよくできたサスペンス物のテレビドラマといえるかもしれない。
ただね、どうにも…盛り上がらない…ワケでもないんだが、全体的に地味な感じで燃える展開とか泣ける展開が無いのが問題。まず、結末の付け方が地味なのが一つ。次に、真犯人の事情とか詳しく語られていれば、それなりに感情移入できて盛り上がりそうなのを、脚本の都合上かなり表面部分しか語ってないので「そうなんだー」程度で終わってしまうのが二つ。それでも展開に問題は無い、無いんだけど、サスペンス物だとしても、折角の映画でサラ・ブライトマンとか起用してるんだからもっと(多少あざとくても)燃える展開があってよかったんではないかと思う。サラが歌うホールで最終決戦かと思ったら……だし。そうならそうで「事件はオペラホールで起こってるんじゃない!外務大臣のレセプション会場で起こってるんだ!」程度言わせてもバチは当らなr


…で、女神の報酬って結局なんだったんですか?


4594059384アマルフィ
真保 裕一
扶桑社 2009-04-28

B0029PY3YIアマルフィ 女神の報酬 オリジナル・サウンドトラック
サントラ 菅野祐悟
EMIミュージックジャパン 2009-07-15