「生徒会の六花 碧陽学園生徒会議事録6」

「じゃあ、ええと会長が迷子云々も……」
「ええ、私が犯人よ。班員である私が、うまく誘導して、わざと撒いたの」
「それにも深い理由があるんですよね?」
「ええ、勿論」
「ですよね。で、それは一体……」


「アカちゃんが私を求めてオロオロする可愛い姿を、ビデオに収めて、愛でるためよ!」


あらすじ

あれ? あの人がいませんよ? 困ったなー、主人公のくせに……。ところで、「六花」は「りっか」って読みます。「ろっか」じゃないので気をつけてね。それにしても、バターサンドって美味しいよね!


自分でマンネリっていっちゃらめぇぇぇぇ

六花亭といえばそりゃー○セイバターサンドでしょうが、霜だたみとか大平原も美味しいんだぜ?…あれ大平原?そういえば表紙には会長の大平原が露にr
…というわけで表紙が若干えろくなった生徒会シリーズの6巻です。この路線でいくなら次の知弦さんが大変楽しみです…フフフ
内容は大体いつもと一緒で

このシリーズ、いい加減マンネリ気味じゃないか?

と本文中で作者自らぶっちゃけている辺り、明らかに展開としてはマンネリ気味です。そもそも基本の展開が生徒会室で駄弁っているだけなので確かに1作目からその傾向はあったのですが、自ら言わなくても…。でも、確かにワンパターンで単調ではあるのですが、面白くないわけではないのがまた憎い所で。1〜2巻の頃の衝撃は無くなったとしても、笑える掛け合いやメタネタは今でも十分楽しめました。特に今回収録の話の中では「喋らない生徒会」が混乱が混乱を呼んでいく家庭がカオスに描かれていて電車内で読むにはとても危険。ラジオの話や、「テンション上がってきたー!」と並んで今までの中でも面白かった方じゃないかしら。
一方、マンネリを打破しようとしてかは不明だが古典的RPG風の世界を舞台にしたお話も今回は一つ。ページ数も普通の話の2倍近く取られていて気合は入っていたと思うのですが、正直こちらは今ひとつに感じた。舞台が変わってもいつものノリなのだけど…「それだったら別にいつもの話×2の方で良かったんじゃね?」と。残響死滅兄さんをここまで引っ張ってきてるのは良かったのだけどねぇ… マンネリはマンネリなんですが、ある意味安定していると思うので、変に弄らない方が結果的にいいのではないかと思いました。
で、本編はいつも通りなものの、その片隅でひっそりと進行している本筋(?)は決着が着いた企業編より更に重くなっている感じ。進めようによっては鬱展開にもなりそうな前提条件ですが、こっちは今後どうなっていくのか…願わくばハッピーエンドで決着が着いて欲しいのだけど。

4829134178生徒会の六花 碧陽学園生徒会議事録6 (富士見ファンタジア文庫)
富士見書房 2009-07-18