蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH
忘年会で東京に行く用事があり、丁度その日が封切り当日だったのでシネマサンシャイン池袋にて視聴してきました。テレビ放映が終わってから6年目にして映画化とか長年のファンとしては観に行きたいところ…なんだが上映館数が少ない(北東北には無し)ところ、封切りの日に見れるってなんという幸運。
遠方から行くため念の為にネットで席は確保。シネマサンシャイン池袋は3日くらい前からチケットを購入できるのだけど、人数が複数だったせいかなかなかいい席は確保できずある程度の席で妥協。東京はシネマサンシャインしか上映館がないし、初日は満員かなー…と思ってたら満員どころか立ち見まで出てたよ！なんかチケット買ってあるのに入場行列できてるし！…と改めてファフナーの人気を実感した次第。少数ながら上映終了後には拍手もあったり。
あらすじ
2148年、迫り来る宇宙からの脅威「フェストゥム」より人類を守り、奪われた皆城総士を救出、人類に味方するフェストゥムのコアを解放する為の作戦『蒼穹作戦』より2年…。平和は守られたはずだった。総士は存在が消滅しながらも、いつか竜宮島へ戻ると一騎と約束をした。少年少女たちは取り戻した平和の中、日々を生きていた。そんなある日、一隻の艦が竜宮島へ打ち揚げられる。中には1人の少年が眠っていた。来主操と名乗る彼は竜宮島の人々に伝えたい事があるというが―
紛うこと無き完全な続編
※微妙にネタバレ有り※『RIGHT OF LEFT』もあれはあれ単体で面白かったけど、今更ながらに白状するとやっぱり本編が終わって主要登場人物達の『その後』を知りたかった当時は「前日譚…しかも出番少ねぇ…とりあえず翔子ちゃんが生きてることだけが救いさ…」とか思ったりしてました。だが、今作は本編終了時から2年後、待望の完全な続編です。一騎と真矢の中の進展っぷりとか溝口さんの扱いとかカノンちゃんの成長っぷりとか咲良がどうなったのかとか結局乙姫ちゃんはどこまで成長してるのとか、総 士 は 結 局 帰 っ て く る の か とか気になってたことが全部盛り込まれてます。本編のファンはこんな展開を見れるだけで楽しめるんじゃなかろうか。そして作風的に純粋なサービスシーンを入れることができないせいか、エロスーツの描写が要所要所で神懸っていた。そんなに露骨なサービスシーンは流石に無いんだが、サービスカットを入れれるシーンにはかなり力をいれてねじ込んできてる、的な。まさかファフナーで乳揺れを堪能できるとはな…芹ちゃんがあんなことになってるし…
本編とのリンクっぷりはかなり丁寧。張ってた伏線やら設定の利用にもかなり気を使っていて、現在、東京MXで本編の終盤を放送してるのだけど改めて「ああ…この台詞が劇場版で利用されてるな…」とか気づくこともザラで、生粋の続編としての新作としては素晴らしい出来栄えじゃないかしら。ただ、完全に続編で世界設定とか用語とかの説明も全く無いので、この映画を楽しむためには「最低限」本編を最後まで視聴する程度の事前準備は必須なように感じた。最初は『RIGHT OF LEFT』まで視聴する必要は無いかなーとか思ってたが、L計画やらゼロファフナーとかまで利用されてて驚いたと共に見てて良かった、という気持ちになった。
映像面も隙は無かったと思う。TV本編はSD画質なのにOPはなんとなく16:9っぽい要素あったりと過渡期の作品だったが、今作はさすがに完全なワイド対応のHD画質。空とか横に長いシーンが多いファフナーらしく劇場版の画面との相性も良かったように感じた。CGの使用はどうなることか…と最初は心配してたけど動いているところを見るにはほぼ違和感無し。流石にフェストゥムの群れはちょっとコピペ使い過ぎだろｗｗｗとか思ったが。戦闘シーンは(全体的に尺が無いせいか)常時動きまくり、日常シーンも(これも尺が無いせいか)冗長なシーンや捨てシーンは皆無。穏やかに話が進むのは一騎カレーのシーンくらいまでであとはかなり高密度に次から次へとお話が展開。駆け足しすぎな感じは受けたが、流石に劇場版だけあって手を抜いてる感じは皆無。
ただ、少し残念に思った点も。尺の短さ(=展開の速さ)。特に後半のニヒト登場→ザイン登場→ザイン一時退場→ザイン復活の流れとかシームレスに進み過ぎて何が一体起こっているんだ…感。「ザインが乗っ取られてニヒト出てきたように見える…んだがあれ？普通に一騎ザインで出撃してるし？あれ？消えた？」とかあの早さの展開の中では理解し辛かった。あとは来主君の考え方の変わり方が唐突に感じた…ような気がする。最終的な結論に文句は無いが、そこに至るまでの過程が唐突なように感じられた。あれ以上の問い詰めはできなかった気はするが、もうちょっと他の視点からのフォローが欲しかったかもしれない。その辺りもっと描く余裕が時間的にあれば…と。120分欲しかった！
まぁ、なんだかんだ言って純粋な続編としてはｸｵﾘﾃｨも高く、見たいものは見れたので本編が好きだった人は劇場でも後に出るであろうBDでも見るべきであろう。ただ、間違ってもいきなりこの劇場版から入るのはお勧めできない。予習は確実に必要…！そういう意味ではMXの一挙放送っていい戦略だなぁとは思う。
 | 蒼穹のファフナーHEAVEN&EARTH イメージミニアルバム(DVD付) angela キングレコード 2010-08-25 |
