「スプライトシュピーゲル」
近未来のウィーン、文化保全国に指定され、ありとあらゆる言語、文明、宗教が飛び交う最中、人種、宗教的な理由によりテロ活動が活発化していた。<焱の妖精>
機械化された四肢を持ち
最新の官給品として
敵を貫く弾丸
これは天に唾をしながら未来を嘲り、日々を生きる妖精と言われた少女たちの物語。
表紙やら出てるレーベルやら片割れの「オイレン」があんな風なんで、こちらはもっと軽いお話かと思ったんですよ。なんたって妖精さんだしね!そしたら裏切られた、いい意味で。多分にラノベらしい掛け合いも入るとはいえ根底はなかなかに骨太なSFですよ。同じ側に組する組織同士ながら、政治的な利益やプライドが関係を歪にしている関係や敵側のメカ等世界設定的もなかなか。設定そのものはありがちかもだが、それを生かして描けている所に好感が持てる。主人公3人娘それぞれになかなかハードな背景があったり、重い描写とかも容赦ねぇです。だが、救われない戦いの中、それでも一途に仲間を信じ続ける鳳(アゲハ)さんの真っ直ぐな行動が救いになってる気がします(他2名はまだ微妙w)
押絵がハイムラキヨタカ氏(とある魔術の等々)だがそれはそれであってるんじゃないかなぁとオモタ。
「さーぁ!!ご奉仕させて頂きますわよーーっ!!」
スプライトシュピーゲル 1 (1)
posted with amazlet on 07.03.10