「アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女」

入れるよ
「ん…」
「ん……、んぅ……っ。うう……」
「すぐ終わるからな」
「だ……いじょうぶ。ゆっくりでいいよ、私、我慢できるから」
「うう………、はぁ………、あぁ……」
「もう少し、もう少しだ」
「ライナー、……ラ、ライナー……」

sneg


昨年発売され(年末にはベスト版も)それなんてエロゲ」な一部のシーンや裸ワイシャツやらバスタオル一枚で戦闘するシステムがネットで話題になったPS2のゲーム『アルトネリコ』のノベライズ版です。単純にストーリーを追ってるというわけでもなく、ラスボスを倒してからEDまでの「語られなかった時間」が今回のお話の舞台になってます。…エロ小説じゃないよ!


自身は発売当初から何気に気になっていたので、ベスト版を購入して合成をコンプリートしてクリア(難易度はたいしたことないw)する程度にはプレイしたのでそんな観点からの感想になります。稀にゲームのノベライズで原作の内容を(良くも悪くも)超越して名作になる作品もありますが、『アルトネリコ』はそんなことはありません。原作準拠、ノベライズとしては至極真っ当な感じ。割と普通に読めます。ただ、ゲーム自体のシナリオが「普通」レベルだったので単体の小説として見ると「微妙」な感じかと思われます。破綻はしてないし、極地的に盛り上がる部分もあるけど全体として見ると淡々としていて深みが無いというか、「そうですね」の一言で済まされてしまう感が。ゲームだと音楽や映像等他の要素がありますが、小説にはそれが無いので同じレベルのお話だと苦しいか。作品の雰囲気としてはちゃんと原作側の監修が入ってる影響もあるのか本編と特に違和感無く描けてると思います。押絵も公式の人だしね。キャラの描写も一部微妙な言い回しがありましたが概ね気にならない位だと思われます。snegな延命剤投与のシーンとかお風呂とかシュレリア様とか私服シュレリア様とか重要なポイントをスタッフはよくわかっていらっしゃる。GJ。よってゲームをプレイされたなら★3じゃないなら★2くらいが妥当かと。むしろ小説よりはゲームを薦めたいなー。合成成功時のヒロインとの掛け合い(3人なので全種類3パターンも!)が個人的に好きなのですよ。


B000JDUYTKアルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女 PlayStation 2 the Best
バンプレスト 2006-12-07