「りっぱな部員になる方法。1)紙ヒコーキと四次元黒板」

A12:「ご苦労なことですな……しかし、それももうお終いです」

  • 問い返された場合→「お終いだと言ったのですよ、こんな茶番はね」 A13へ
  • それ以外の返答の場合→「おや?これは異なことを申される」 C1へ………

「カ……カンペじゃないか!道理でずっと扇子をあおいでると思ったら……」


あらすじ

尽夜野学園1年・久瀬守が入部したミステリー研究部。そこは怪奇現象を否定しまくる部長や、自称・幽霊の先輩、ハーフのシスターが集う摩訶不思議な部活だった。
今日も今日とて部長の怪しい講義が続く放課後、ある女子生徒が部室に相談事を持ってきた。それは学園七不思議の一つ『四次元黒板』に纏わるお話で―


いい意味でも悪い意味でもない普通?

前半ミステリー風味で、後半ホラー風味な学園もの。
お話の流れが掴みやすい、キャラも可愛くほどほどに個性的、と「基礎からはじめる、ライトノベル♪」といった感じ。だが、どうにも読んでてインパクトが薄い。キャラは個性もあって悪くないのだけど…どうにもストーリーが素直過ぎて。一波乱あっても予定調和の内ですんなり解決に向かって進んでいくような。
素直さ≒わかり易さ、と「してやられた!」っていう驚きってのはある意味対極だからどっちが優れている、ということもないのだけど。勿論両立している作品は凄い。ただ、素直なストーリーでも凄い!っていうお話もあるわけで。そういったお話には感動であれ憎悪であれ何かしらの感情の起伏が読者にあるわけでしょう。あと、小粋な台詞ってのもあるかもしれない。このお話には致命的な問題点は特に無いようにも思うし、実際最初から最後まで突っかからずにお話を楽しみつつ読んでいけた。ただ、最初から最後まで一切何にもひっかからずに読めてしまうってのも問題ではないのかなー。一見ガヤガヤしてるけど、実は平坦だと思うよ?この作品の雰囲気。
続きがあるなら華先輩の美脚っぷりを魅せる展開を希望だな。
4086303833りっぱな部員になる方法。 1 (1) (集英社スーパーダッシュ文庫 こ 1-1)
午前三時五分
集英社 2007-10