★★★☆☆

「りっぱな部員になる方法。2)マジカルミステリーツアーへようこそ!」

「それが――なんで、このボクなんですか?」 『いい質問だナ。なにもオレ様たちは、だれかれ構わずマジックを見せてまわってるわけじゃない。お前を選んで声をかけたのには、ちゃんとワケがある。それは――ズバリ!』 「……。ズバリ?」 「暇そうだったから」 …

「雅先生の地球侵略日誌」

「私が指揮を執りますので、皆さんはつべこべ言わずだまって私の指示に従って馬車馬の如く働きやがってくださいませ。私が死ねと言いましたら満面の笑み浮かべて光栄に思いながら死にやがれ」 「いや、だからさぁ……」 「ウェァ!」 … 「では、今から私の発案し…

「征服娘。」

「醜い?それは誰が決めたんですの?自分?」 「周りですよ。世界中が」 「私は?私は醜いですか?」 「君は美しい」 「どうしてそう思うのですか?世界が決めたから?それともあなたが思うから?」 「どちら?」 「私がそう思うからだ」 「私が美しいかどう…

「りっぱな部員になる方法。1)紙ヒコーキと四次元黒板」

A12:「ご苦労なことですな……しかし、それももうお終いです」 問い返された場合→「お終いだと言ったのですよ、こんな茶番はね」 A13へ それ以外の返答の場合→「おや?これは異なことを申される」 C1へ……… 「カ……カンペじゃないか!道理でずっと扇子をあおいで…

「ストップ☆まりかちゃん!」

「今、頭、ぶつけたみたいだけど」 「え?……うん、だけど、事故だよ!弾みで、つい……!」 「そう。弾みで、ヤっちゃったの」 「何でそこだけカタカナにするのさ!?何かとことん人聞き悪いよ!何もしてないよ!」 「女子を気絶させてどこかへ拉致ろうとして…

「C3-シーキューブ-2」

『首尾はどんな具合ですか?こちらは異常ありません』 『返事がないの不安です。でも動けないので監視を続けます』 『本当に何もないですか』 『放課後になっても異常なし。下校する人も増え始めました。いつまで監視してればいいんでしょうか』 『返信求む☠…

「マリア様がみてる キラキラまわる」

「何が、失礼、ですか。いくら暗がりだからって、妹の顔くらい一目で判断してくださいよ」 「あ、ごめん」 「本来だったら、後ろ姿くらいでわかっていただかないと」 「瞳子さんは、祐巳さまに会えてとても嬉しい、と言っているんです」 「ごきげんよう、祐…

「ゆうなぎ」

「君は、有意味な他者の期待に応えたいという欲求を、一般的になんて言うか知ってるかな?」 「ええと……打算?」 「ハズレ。……それはだね、大切な人を喜ばせたいという気持ち……つまり『愛情』と呼ばれているんだ」 「愛に生きるお人形さんたち。……浪漫だろう…

「“文学少女”と月花を孕く水妖」

――出会えてよかった。 あなたと同じ夢を見ることができて、よかった。 鏡に映る花のような、水に浮かぶ月のような、儚い夢でも。 いつか、目覚めがくるとわかっていても。 あらすじ夏休みのある日。遠子先輩から突然電報で呼び出しをくらった心葉。訳もわか…

「リバース・ブラッド1」

「以前、先生がこんなことを言っていたわ……『宇宙とは決定論的か否か』って」 「けってーろんてき……?」 「うーん、難しい言葉だったかな?簡単に言うとね、この世で起こるいろんな出来事はあらかじめ決定されているのか、それともまったく予測できないもの…

「ギロチンマシン中村奈々子 高等教育編」

「じゃあ、親しみをこめて渾名をつけるとか」 「渾名……?」 「僕の存在を一言で表すような、ぴったり似合う渾名を考えておくれ!」 「ニート……?」 「いや、うん、渾名はやっぱりやめよう――そうだなぁ、僕と亜砂里ちゃんはほら、家族みたいなもんだから、こ…

「れじみる。Junk」

「佐伯、せんせい」 「ふん。まったく、……、余計なこと、してんじゃ、ないわよ」 あらすじ【虚軸】に関連した一連の事件が終わり、一ヶ月半程が過ぎた。 そして今日は待ちに待った狭間学園の文化祭。硝子と友人達は議論の末、晶のクラス・二年三組の『TS喫茶…

「世界樹の迷宮〜去りゆくモノたちへの鎮魂歌〜」

「もし戻ってこなかったら――」 「その時は、おれが金を出しておまえさんの店を借り切る。あいつらへのせめてものたむけにひと晩中騒いでやるさ」 「もし戻ってきたら?」 「決まってる」 「あいつらが金を出しておまえさんの店を借り切る。勝利を祝してみん…

「魔女の生徒会長」

「悪魔なんか…いるわけない。魔法なんか、使えない。男の子が――無駄に死んだだけ……何の、意味もない」 「そうかもね」 「でも。捧げてしまったのだから」 「誰に何を言われても、女の子は魔女なの」 「魔女だから」 「魔女だから――人間よりも強いのよ。人間…

「クダンの話をしましょうか」

「あなたは一人でいたい――臆病だから」 「あなたはみんなを観察する――寂しいから」 「本当は誰かに自分を見つけてもらいたいのね……そこだけは、私の友達と同じ」 「あなたは誰にみつけてほしかったの?」 あらすじ夜の駅前の噴水広場の片隅、小さな机で占い…

「武林クロスロード2」

「いい態度だ。しかし必ず私の道理の前にひれ伏す」 「道理など知ったことか。私には自分の道があるだけだ」 「威勢がいいな」 「ここが武林の分かれ道」 「悔い改めるなら今しかない。やり合うのなら、覚悟を決めろ。私はお前のような悪人に手加減はしない…

「さよならピアノソナタ」

「……弾くの、楽しい?」 「うん、まあ。弾きたい曲がだんだん弾けるようになるのはけっこう楽しいよ」 「そう」 「ギター楽しくないの?」 「全然」 「楽しくないならやめればいいのに」 「あなたも死ねばいいのに」 あらすじ海岸沿いにある粗大ゴミの投棄場…

「ツァラトゥストラへの階段」

「押し倒して欲しいのか?」 「やってみなさいよ」 「何それ。まさか隠しナイフ?」 「携帯スタンガンよ。スイッチを入れると針が伸びて、そこからコンデンサーで蓄電した電流が流れるシステム。試してみる?」 「いいよ。しまえよ。」 「いいじゃない、試し…

「付喪堂骨董店3―“不思議”取り扱います」

……心の準備はできていたのに。って、別に準備なんてしていないわ。仰向けに寝ていたのはいつもどおりのことだし、確かに歯磨きの回数と時間がいつもの倍くらいだったけれど、それはただの虫歯対策よ。 リップだってただの乾燥対策。最近ちょっと乾燥気味だっ…

「薔薇色にチェリースカ」

「責任ひとつ取る度胸もないというのに、なぜそこにお座りになっ―」 「――市民のケンカで皇帝が責められる国がどこにある」 「こ……」 「ハイネルオーブたる貴様に免じて、特別に私の見解を教えてやろう」 「この私こそが、学園そのものだ」 あらすじ欧州の小…

「彼女はQ」

「インディアンが嘘つかなかったのは昔の話。いまは平気でつく。勝利のためならば一億でも二億でも。敗者は嘘を口にする権利さえ奪われるのだから。ついでに言うと、隻眼のセドナの話はイヌイットのもの。私たちの神話じゃない」 あらすじ灰谷亜美夏。本場の…

「みすてぃっく・あい」

「女同士なんて、ヘン?」 「……ぇ……、え……?」 「やっぱり、ヘンかな?」 「ぁ……と、べつに、ヘンとか…………、そ……いうことは……」 「本当に?」 「……っ……」 「あらあら……大胆ですわね……わたくしの眼の前で、背徳的な行為に及んでしまいますの…………?」 「部長っ…

「沙の園に唄って」

「あ、そうだ。私、あなたの名前聞いたことがなかったわ。教えてくれないかしら?」 「は?わたくしの名前ですか?」 「言いたくなかったら、聞かないわ」 「いや、ぜひ聞いてください。わたくし、ゼパン=ルーベスと申します」 「ゼパン……さんね。ちゃんと、…

「C3-シーキューブ-」

「あら。もう泣くのはお止めになったのかしら。で、今更何をするつもりなのでしょう?」 「何をするって?決まっている――」 「これからお前の悲鳴を聞く。とても楽しみだ。あははは」 あらすじ海外の父親から宅配便で突然届いた、超重い謎の黒い立方体。 夜…

「8ガールズ オデッセイ」

《……そう簡単に割り切らないでほしい。女は天然の人工子宮ではないでしょうに。好きな男の赤子を産むのは女として至上の幸福でしょうが、嫌いな男の赤子を産む道具にさせられるのは耐えられぬでしょうに。私にはわかる。あなたを産んだ私にはわかるのです………

「ぼくと魔女式アポカリプス3 Nightmare Crimson Form」

「でも、でもね、草太くん?私はやっぱり、もう死んでる人間だから。こんな姿に変わりながらでいいから生き延びたい、というのは不自然で――醜悪なことだと、思うんです。私一人なら、それもよかったのかもしれない。でも草太くんは、普通の人間で、生きてま…

「付喪堂骨董店2―“不思議”取り扱います」

「ところで何でお前が俺のクラスの集合写真を持ってたんだ?」 「前に刻也がわたしに焼き増しを頼んだことがあったでしょ?そのとき一枚多く間違えたの」 「捨てればいいだろ?」 「写真を捨てるのは嫌いなの」 「お前が持ってても意味ないだろ?」 「いいか…

「黄昏色の詠使い(2)-奏でる少女の道行きは」

『さあ、あなたの道行きを教えて』 「――意地悪」 「あんた、ホントは分かってるんでしょ」 『とても好(よ)い。名詠士に在らざる少女よ。それは、とても好い決意(こたえ)です』 あらすじ「赤・青・黄・緑・白」の5色を基本に呼びたい物と同じ色の触媒を介し、…

「樹海人魚」

絶対零度のバービードール vs. 永遠の早摘みの果実、真名川霙(みぞれ)。 「あ、あ、やばいかも……」 ミツオが間に入った瞬間、どちらからともなく唇の砲門を開く。 「なーんだ、ほんとに可愛いね。制服に着られちゃってんじゃん」 「…………自分は、任務で着てい…

「メイド刑事」

「きさま、ただのメイドじゃないな?」 「はい。誰が呼んだか存じませんが、わたくしの通り名は――」 葵は、襟の飾りボタンを外し、開いてかざした。 「メイド刑事!」 「さ、桜の代紋……」 「きさま、警察の密偵か?」 「いいえ、そうではございませんわ」 「…